希少貝シロコムラスを探せ!

マサカヒカルです。

少し間が空いてしまいましたね。

というのも、町一体となって、
シロコムラスというものをほぼ2日かけて、探していました。

わたしもそれを探すのを手伝っていて、
お便りを書くのに間が空いてしまったというわけです。

越境救急隊

3日前の夕方、越境救急隊2名がフェレルの町にやってきました。

越境救急隊は、
国の垣根を越えて、救護者のいる場所を問わず、救援に駆けつけてくれます。

戦地や突発的に起きた魔法暴走や病気の急激な拡大時に、
その土地の者たちだけでは、手に負えなくなった場合に越境救急隊の要請をします。

普通のより一回りほど大きいに乗り、
素早く飛んできてくれます。
わたしも人生で2度しか目にしたことがありません。

きっと、越境救急隊を目にする機会が多くなったとしたら、
それは、世界がなんらかの危機に直面しているだと思います。

越境救急隊は、白い魔導ローブを着て活動しています。
ローブに赤いラインが入っているのですぐにわかります。
こんな感じです。
(初めてわたしの絵を送りますね)
越境救急隊の魔導ローブとマーク

救急隊は、越境隊という組織の一部で、表立って名前が知られているものとして、

戦士や戦闘に長けたエリートが集まる治安隊
と、
特殊な魔法使いが集められた特魔隊
があります。

他にもあるらしいのですが、公表されていないんです。
越境隊は、絵に描いたマークが共通して使用されています。

ミロの国で起きた急病「スケイリラリー」

フェレルにやってきた救急隊は、
ブリック・フジという男性と、
ナイン・カラフルという女性。

どちらもまだ若く、しかしいくつもの山場を乗り越えてきているようなオーラがありました。

二人は、フェレルから北東の一つ国を挟んだミロという国からやってきたと話した。
豊かな緑に囲まれた小さな町で、
『スケイリラリー』という病気が発症したという。

原因は調査中で、
皮膚が魚のうろこになっていき、最後は石化。
まれに魚人化してしまう謎の病気。

わたしは初めて聞いた病名でした。
あとあと聞いた話だと、呪いの魔法かもしれないとナインから聞かされました。
でも、スケイリラリーの対処の仕方はあると。

シロコムラスという貝殻を粉にして、調合した薬を飲ますと、うろこ化は止まり、数日で直る」と。

そのシロコムラスという貝は、かなり希少で救急隊も持ち得ていなかったのです。

それで、フェレルにならあるという情報を別働隊から聞いて、駆けつけてきました。

まず、二人はフェレルの町病院に行き、その貝があるか訪ねました。
病院の先生は、スケイリラリーという病名だけは知っていたみたいでしたが、
シロコムラスという貝のことは知らなかったのです。

当然、シロコムラスは病院にはありませんでした。

それからが大変でした。
フェレルには、貝に詳しい人はいませんでした。
中央書店の店長にも聞いてみましたが、
そういった情報が載った本は見たこともないというのです。

なんと、長くフェレルに住んでいるイギルじいさんは、
シロコムラスという貝のことを知っていました。

海竜のはがれ落ちたうろこをシロコムラスは食べて、
自分の殻を強くしているというのです。

でも、イギルじいさんはそれを持ってはいませんでした。

伝説貝シロコムラスを探せ!

「海岸を探せば、うちあがっているかもしれんの」

というイギルじいさんの一言で、
わたしたちは、日が暮れた海岸を探し始めることになりました。

ひとつ問題がありました。
海竜伝説とつながる貝の話です。
伝説級の貝なのです。
当然、だれもそのシロコムラスという貝を見たことがないのです。

ひとつひとつ拾っては、図鑑と照らし合わせていきました。
図鑑に載っていない貝を探していきます。

騒ぎに気づいたフェレルの人々がどんどん集まってきて、
深夜の海岸は、たいまつの火があちこちで灯っていました。
まるでお祭りのように明るくなっていました。

案の定、朝になっても見つからず、
みんなヘトヘトでした。

ブリックとナインの救急隊の二人はたいへん焦っていました。
なぜなら、その日の昼にはフェレルを発たなければならなかったのです。

そう、
スケイリラリーが発症してから、
薬の効く時間が決まっているからでした。
もし、その時間を過ぎてしまうと、
薬を患者に飲ませても効力がないのです。

そして、とうとうお昼を過ぎてしまったのです。

みんなが落胆しているところに、ひょっこり顔を出したのが、
フェレル唯一の占い師・マイコです。

海岸が騒がしいからと、珍しく出てきたといいました。
事情を話すと、マイコはそんなに困っているならと、
シロコムラスの在り処を占ってくれるというのです。

町の中では、マイコの占いはそこそこの評判です。
でも、それは人に対しての占い。
探し物の場所までわかるのか、正直わたしには疑問でした。

そして、彼女はいくつも繋がった水晶玉の首飾りをはずし、
地面に座ってなにやら口ずさみました。

3分ほどマイコの詠唱が続き、
詠唱が止まると、輝く水晶玉をのぞき「見えた」といいました。

急にみんながマイコに期待を寄せたのがわかりました。
そして、彼女は、

「山の家か海の家にある」

とだけ、言ったのでした。

しばしば、沈黙が続いたのは言うまでもありません。

少し長くなりそうなので、今日はこの変で。

それではまた。

焦げたにおいを出そうとひと晩ドアを開けっ放しにした小屋のあるフロイハイルより。