図書館

[ハ特-壱]ハレギ特魔書店の中はまさに小さな魔法の図書館

こんにちは、マサカヒカルです。

前回のお便りからだいぶ間が空いてしまいましたね。

というのも、フェレルの町でちょっとした騒ぎが起きて、わたしが町を出て行くことになったからです。

わたしが悪いことをして追い出されたわけではないのでご安心を。旅に出たくらいの感じで受け止めていてください。

ようやく落ち着いてお便りを書く時間が少しとれたので、今書いているところです。いずれ、旅に出たことについてもお便りに書きますね。

さて、前回はフェレルの町を手描きの地図にして送ってみましたが、少しでもフェレルの町の形が伝わればいいなと思ったのですが、どうだったかな。

ハレギ特魔書店

森の道

フェレルの町で、一番森の奥にあるハレギ特魔書店に行ってきました。書店のご主人であるキルアス・ハレギさんにお呼ばれして、書店兼ご自宅にお邪魔させていただきました。

ハレギ特魔書店は、森の奥すぎて何か口実でもないとなかなか行く機会がないのです。町の人も滅多に行くことはないそうです。

書店までは、ハレギ書店への森の道と呼ばれている一本道をたんたんと歩いて進むだけです。手ほどき会をした広場を過ぎるとすぐ近くに町があるとは思えないほど、木々が鬱蒼と生えています。

耳をすませば、鳥や獣?の声もどこからか聞こえてきます。

昼間ならわたし一人でも歩いていけますが、夜、真っ暗になってしまったら、明るくなるのを待つほど恐怖の闇に包まれた世界になってしまいます。

歩き慣れない山道を進むこと1時間ほどでしょうか。ログハウス風の家が一軒だけ森の中に建っていました。その場に生えていた木を使って建てられたかのように、ぽっかり丸い空間が森の中に空いた様子です。

わたしを歓迎しているのかしていないのか、カラスや鳥の鳴き声がやたらと騒がしく聞こえてきました。幸い直接攻撃してくる者はいませんでした。

あとでわかったことですが、ハレギさんが家の周囲に住まう鳥たちに見張りをお願いしているそうです。騒がしくなったのは、わたしが来たことを伝えていたからだそうです。

ちょっとビビっていました。猛獣でも出てくるのでは思っていたくらいですからね。

この通り、わたしはビビりです。

ハレギ特魔書店の中は、魔法書の小さな図書館

正面の大きな木の扉を開けて中に入りました。自由に入ってくれと言われていたので。
その扉が重厚感のある立派な木の扉だったので、力を入れて開けてたのですが、あっけなく軽く開いてビックリ。

森の道を歩いて、ヒヤヒヤ、ソワソワ……。
扉に驚き、ハレギさんに会う前にすでにヘトヘトでした。

でも、書店中に入るとそのことを忘れるくらい今までに見たことのない本が壁一面に並んでいました。

棚には、バラバラになってしまった本なのか、たくさんの紙が重ねられてありました。魔法円がいくつも書かれてあったり、特殊な魔法文字が並んでいました。

いったいどんな魔法かはわかりません。

四方全てが本棚になっていて、2階建てほどの吹き抜け。天井まで本棚です。見上げても本ばかり。さて、上の方の本はどうやって取るのでしょうか。

部屋の中央に木を切り出して作れられたテーブルにソファがありました。図書館と応接間が一緒になった感じです。
書店というから、フェレル中央書店のように自分で本を探せるようになっているかと思っていました。
ハレギさん曰く、ここへは特殊な魔法を求めてやってくる方がほとんで、まずは話しを聞いたり相談されるとのこと。

角に窓があるのですが、そこに壺が置かれていました。日の光が直接差し込む場所です。わざとそこに置いてあるかのようで。どうもそれが不自然に見えて仕方ないのです。

そして、壺の口からときおり、緑色のはっぱのようなものが見え隠れしています。

いったいそれは……。

この続きは、次のお便りで。

 

月がよく見える宿の机より。