火にかかったなべ

なべを焦がして失敗の恐怖を思い出す

失敗すれば、命取りと言っても過言ではなかったカルザスの街

カルザスは、芸術の街である一方で、毎日が戦争でした。
外から見るのと中にいるのとでは、
感じ方がまったく違いました。

そこでは、ひとりひとりが一番の輝きを輝かそうと、みんな必死です。

失敗しても助けてくれる人はいません。

まわりを見ることより、自分が最優先です。

仲良くしていても、どこかで他人を蹴落とそうしているかのようにも感じていました。

 

そう見えているのは、ただ自分が弱かっただけかもしれませんね。
そう、そこで戦える力は、自分にはなかったのです。

ひとりでも真剣に悩みを話せる人がいたら、
心構えも違っていたでしょうね。

友達と呼べる人はカルザスにはおらず……。
ここでは、イギルじいさんだけかな。

そんなところから離れて、
やっといい意味で失敗と向き合う気持ちが作れるようになりました。

これからは、いろんなことにも挑戦できるという気持ちにもなっています。

さて、この便りを書いている今しがた、ふと窓の外を見ました。
海から陸地に向かって越境救急隊が飛んできたのを見ました。

越境救急隊を見かけることは、そうそうありません。

フェレルの町では、手に負えない患者が現れたのか。
何かわかったら、またお知らせしますね。

それではまた。

マサカヒカル。

焦げくさいにおいが残った小屋のあるフロイハイルより。